お互いに助け合える環境づくりを

ぽたりの松尾代表はお弁当屋さんの店長として勤務していました。職場にはシングルマザーが多く、店長として協力できることはないかと常々考えていましたが、力になれたのはシフトや勤務時間の調整くらい。そんな自分を歯がゆく思いました。転機はテレビで『シングルマザーが集うシェアハウス』特集を観た時です。「兄弟のように遊ぶ子供たち。隣の子供の看病をするシェアママ。家には『お母さんみたいな人』が何人もいて、居間はいつも笑顔がいっぱい。そこには大切な子供と一緒に、希望をもっていきいきと生活するシングルマザーたちの姿があったんです」胸の中で何かが弾けました。「多くのシングルペアレントは毎日の仕事や家事、子育てに追われています。そこで、お互いに助け合える環境づくりなら私も協力できると思いました。」

入居者の笑顔、希望を願い

玄関の扉を開くと「おかえり」の声が聞こえる。リビングには相談し合える仲間がいる。子供に寂しい思いをさせなくなった。将来のために貯金ができるようになった。そして、子供と二人で孤立していた私たちに…家族が増えた。
入居者の笑顔と希望を願いながら。シェアハウスぽたりは作られました。「トラブルの原因になりやすい冷蔵庫は各家庭ごとに専用のものを配置しました。他にも、共用スペースの清掃を知り合いのパートさんに依頼したり、女性専用フロアを設けるなど、私の経験すべてを活かして暮らしやすいシェアハウスづくりを徹底的に追求しました」シェアハウスという新しい暮らし方。松尾さんが考えるのは、一つ屋根の下で手を取り合い、支え合う新しい家族のかたちです。